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INTERVIEW

その先にあるもの Beyond Slow

07最先端テクノロジーで
心を豊かにするアートを

メディア
アーティスト

ディレクション:栗栖良依 編集:友川綾子 取材・文:清水康介 写真:古川智基(SAFARI.inc)

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今回のBeyondスローにご登場いただくのは、立命館大学の映像学部で教鞭を執る望月茂徳さん。
SLOW LABELのスペシャリストです。インタラクティブなメディアアートをご専門にしており、
SLOW MOVEMENTに登場した、音を奏でる電動アシスト車椅子「&Y01(アンディゼロワン)」の
装置制作に携わったのがSLOW LABELとの馴れ初めです。
その後も、聞こえる人と聞こえない人がともに音について考えるワークショップでも講師をされています。
大学の先生と聞くと身構えてしまいますが、星柄のシャツにくしゃっとした笑顔が親しみやすい、
とても気さくな先生でした。

望月 茂徳さん 第1回

きっかけは、車椅子DJ

「私は滑舌がとても悪くて、講義をしていて学生も眠そうなんですけど、この間は私が自分の声で寝そうになって(笑)」

と、インタビューの緊張を和らげてくれる望月さんですが、メディアアートの作家としても、どこか「クスッ」と笑ってしまうような作品を制作されています。

電動アシスト車椅子「&Y01(アンディゼロワン)」にも技術の応用がされた『車椅子DJ』は、まさにそんな意味での代表作。車輪を巧みに操り車椅子を動かす様子を、DJがレコードを扱う動きに見立てた作品で、京都で毎年行われている舞台芸術祭『KYOTO EXPERIMENT』にも、舞台美術として参加経験があるようです。

車椅子DJの動画を見せてくれた望月さん、実際の動画は下です

「障害者とパフォーマンスを作っているダンサーの砂連尾理(じゃれおおさむ)さんに声をかけてもらったのが制作のきっかけでした。恥ずかしながら車椅子について詳しくなかったんですけど、(作品制作にあたって)車椅子ダンサーの動きを見て『あっ、これはDJだな!』と(笑)」

望月 茂徳(もちづき しげのり)

メディア アーティスト

PROFILE

望月 茂徳

千葉県出身。筑波大学大学院システム情報工学研究科単位取得。博士(工学)。フラクタル画像処理技術などを学んだ後、アートとテクノロジーを結びつけるクリエイティブ・テクノロジーについて関心をもち、近年は障害や高齢者、子供を包摂するデジタルメディアの研究を立命館大学にて行っている。『劇団ティクバ+循環プロジェクト』(KYOTO EXPERIMENT2012) 『光のコンパス:まるの王様、だーれだ!』など。独立行政法人情報処理推進機構より「天才プログラマー/スーパークリエータ」認定。立命館大学映像学部准教授。SLOW LABELでは、SLOW MOVEMENT で登場する「音を奏でる電動アシスト車椅子-&Y01-」の開発や、SLOW ACADEMY in 未来館などに参加。

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